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【対談・後編】より解像度を上げ、より伝えていくためには? 森ビルnote、3年目の作戦会議

森ビルnote 3年目のスタートを機に、これまでを振り返り、これからを考える今回。後半は、伊藤編集長と外部パートナーである現在の編集部メンバーが集まり、これまでの気づきをシェアしながら、これからの森ビルnoteをどのように育てていくのかについて考えました。

伊藤 優香|Yuuka Ito
2010年森ビル入社。経理部にて税務や決算業務を担当後、タウンマネジメント事業部へ異動。マーケテイングコミュニケーショングループにて、エリアマガジン「HILLS LIFE」やヒルズのプロモーションに携わる。2016年より広報室へ。企業広告や報道対応を担当し、2021年森ビルnoteを立ち上げる。

編集部メンバーA、B
外部パートナー。2022年4月より森ビルnote編集部に参加。



都市をつくる「人」を浮かび上がらせる、スポットライトの役割に


編集A:この1年間、記事制作に携わる中で、森ビルの方々のユニークな視点に驚かされたことが何度もありました。たとえば、この間インタビューした田中亜矢子さんになぜ森ビルに入社したのかと尋ねた時は、「森ビルって都市づくりもそうですけど、小さなパンフレットひとつとってもちゃんとつくっていて。そのこだわり抜く姿勢に惹かれたんです」という答えが返ってきて。そういうところに感性が働く人が、森ビルの思想に共感して入るんだと思いました。同時にnoteを読む人にとっても、こういう感性に触れられた時こそグッと来るんだよなと思ったんです。森ビルの方々の個性や森ビルらしい価値観というのは、noteというプラットフォームだからこそより見えやすく、届きやすくなるのかなと思っています。


伊藤:そういう、感性のような「目には見えない情報」を出したいというのは、noteを始めた理由のひとつでした。森ビルの社員って、なんかものすごく情熱的だったり、タフだったり、ひたむきだったり、探究心の塊だったり、目には見えない、感じる部分の情報が濃いなって思っていて。しかも、それらが全部都市づくりに流れ着いていくのが、個人としても面白かったんです。「この人、情熱的なんです」と言葉で言われても実感は沸かないけれど、人の想いが行き交うnoteだったら、具体的なエピソードを見せながらその熱量が伝わるかもしれないと思ったんですよね。


編集A
:3年目に突入する今年、そしてその先はどのように進めていこうと考えていますか?
 
伊藤:何かを変えるというより、元々やりたかったことを着実にやっていきたいです。今の時点(2023年8月)で33人の記事があがっていますが、1,500人いる社員の中には、まだまだ面白い人がたくさんいます。だからもっと、いろんな人に話してほしいなって。小さなことでもいいので、都市や未来に対してチャレンジしている人や、新しい試みに取り組んでいる人は特にすくい上げていきたいです。まだ始まっていない、議論もされていない、そんな誰かの頭を覗くことは、森ビルnoteがめざす「都市の未来を考える」ヒントになるのでは、と思ったりしています。
 
編集A:バランスをとりながら広げつつ、解像度も同時に上げていき、粒をちゃんと見えるようにしていくことも大切ですよね。
 
伊藤:そうですね。作り込みすぎず、狙いすぎずに、ありのままを伝えること。そして読む人のためになるもの、ちゃんと社会にとって意味があるもの、ということは意識していたいです。そのためにも、3年目はより着実に、コンスタントに記事を出していきたいですね。


伊藤
:少し個人的な話ですが、私、小さい頃からダンスや舞台をやっていたんです。舞台って、演者だけでなく、音響、美術、大道具と、それぞれが手を抜かないから、1つの面白いステージができていくんですよね。街づくりも一緒で、それぞれの役割がベストを尽くすことで、結果として街が面白く、愛されるものになっていく。
 
そう考えると、森ビルnoteの役割は、照明だなって思います。森ビルは「都市はあらゆる人間活動の舞台だ」という言い方をするのですが、そんな舞台をつくるひとりひとりにスポットライトを当てて、見えるようにしていく。森ビルnoteがあることで、読んでくれた人にとっての舞台=都市が、楽しく映るようになったらいいなと、なんとなくイメージしています。


個人が持つソーシャルイシューへのまなざし


編集A
:1年間いろんな方にインタビューしてきた中で、都市の未来を作っていくために、その人が社会をどう自分事として考えているのか、個々が持つソーシャルイシューへのまなざしにも面白さを感じています。今後はそういったところにもフォーカスしていきたいですね。
 
伊藤:たしかに、伊藤有亮さんの「フードロス」や村田麻利子さんの「ワンウェイプラスチック削減チャレンジ」など、個人活動であったり、社内を推進しながら取り組んでいる人たちも結構います。若い世代はそういったトピックへの感度が高いので、この場を使って伝えていくのもアリなのかもしれないです。そもそも都市づくりは時代時代の社会課題と密接に繋がっているので、個々のソーシャルイシューへのまなざしを見せていくことは、自然と都市づくりに帰結していくことだと思います。


伊藤
:社員目線で見ても、森ビルには自分自身や自分の興味を仕事で発揮している人が多く、私はそこに面白さを感じています。それはなぜかと考えると、個々の社員がソーシャルイシューへのまなざしを持ち、都市や社会に対して責任感を持って仕事をしているからなのかもしれません。
 
編集B:僕も、森ビルの皆さんは自分の仕事と自分の本質との関係をとても解像度高く見ているのかなと感じています。取材をしていても、会社や部署を背負いすぎず、自分らしい視点で話してくれる方が増えているように感じます。森ビルnoteが「個人の物語」を安心して話せる場になっているのだろうなと思います。
 
伊藤:そうだとしたら本当に嬉しいことです。企業のビジョンやダイナミックな都市文脈は、様々な場面で発信しているからこそ、森ビルnoteではむしろ小さな挑戦や個人の物語をどんどん出していきたい。その両輪が走ることで、森ビルという会社や森ビルがつくる街や都市の解像度をあげられたらいいなと思います。


編集B
:そういう意味では、田中さんのインタビューで出てきたパンフレットなど、ゆくゆくは細部のこだわりを感じる技術や街自体にフォーカスを当ててみるのもいいですよね。外部から来ると、人以外にもたくさんの魅力があると感じます。
 
伊藤:まだまだ出てほしい社員がいっぱいいて、今年は手一杯なところもあるのですが、例えば3年後、5年後にはそういったモノ・コトにも取材対象を広げていきたいなと思っています。それに、今は自己紹介の意味もあって社員を中心に出していますが、その先には外部のパートナーなどにも参加してほしいという想いもあります。
 
都市や街と言うと無機質に思われがちですが、意外と人の体温を感じるもの。意外と人の気持ちひとつで変化していくものだから、私たちだけじゃなくて一緒に考えてくれる人が増えたらいいなと思います。ゆくゆくは、社内・社外のくくりを超えて、集う人がフラットに対話ができるような企画も始動させていきたいです。
 
編集A:そうして森ビルnote自体が、磁力を持つ場になっていったらいいですよね。
 
伊藤:そうなったらすごく嬉しいです。「都市に磁力を」というのは会社として目指していることではあるのですが、社員にも磁力があるって思うんです。私がその磁力に吸い寄せられている1人でもあるから、今後もその面白さを伝えて行きたいですね。



編集部おすすめ「未来を創るnote記事」

風間美希さん
伊藤:現代アートを標榜する美術館の横で、アニメや漫画を扱う場を立ち上げた風間さん。当時私も様々な意見を耳にしましたが、いつもニコニコして揺るがず、絶対にブレない。そんな姿がかっこいいなと思っていました。森ビルnoteは、風間さんのような一人ひとりの挑戦を取り上げる場所でありたいなと思います。


山口博喜さん
伊藤:設計部の技術顧問であり、樹木医の資格を持つ山口さん。実は過去に、新聞取材まで入ったものの媒体が想定していた切り口と合わず、記事化に至らずということがありました。だけどやっぱり魅力的な人で、その取り組みや想いをありのまま伝えたかった。森ビルnote立ち上げの原動力となった一人です。


大和則夫さん
山﨑:海外留学を通じて「都市のアイデンティティ」というテーマに向き合い、現在の仕事でも都市戦略研究に携わる大和さん。豊富な経験と知識を軸に語られる「東京の魅力と課題」に思わず聞き入り、私自分自身、もっと様々なインプットが必要だと痛感した取材でした。


佐藤整貴さん
山﨑:以前私も商業施設事業部に所属していましたが、果たして当時佐藤さんのレベルまで没頭できていたか…考えさせられる取材でした。ビジネスのイメージが強い虎ノ門という場所で虎ノ門横丁の「番頭」として奮闘する佐藤さんの想いから、森ビルの商業施設事業の神髄を感じていただけたら嬉しいです。

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